バス業界のブラック化の構造的原因とは? 「ブラック企業探偵団」著者が分析!

インバウンド需要で小規模事業者が乱立

 その背景にあるのは、円安に伴い訪日外国人が増えている、いわゆる「インバウンド」効果だ。例えば、観光バス最大手の日野自動車は、15年度に昨年同期の877台を上回る900台規模の販売台数を計画。積載スペースの広い車種が、「爆買い」の中国人観光客を集めるバス会社に好評だという。  業界推計によると、大型観光バスの国内販売台数は、’15年に前年比116%の2400台超と見込まれているほどだ。  活況を呈している貸切バス事業だが、それではなぜ、この業界で事故が起きやすい構造が生まれているのだろうか?  キーワードは規制緩和によって実現した「零細化」だ。バス会社に発注を行うツアー業界は、上位数社が市場シェアの多くを占めている。その一方で、バス業界では前述のとおり、零細化が急速に進みつつも新規参入が増えており、「小さな会社が乱立している」状況だ。つまり、ツアー会社からすれば「好きなバス会社を選び放題」という状態になっているわけだ。  競合が増えたバス会社は、稼働率を下げないためにも、異常な安値でもツアーを受注せざるを得なくなる。その結果、値崩れが進んだのだ。
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乱立状態が招く査察機能の低下
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進め!! 東大ブラック企業探偵団

ニッポンを救うホワイト企業はここだ!!

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