バス業界のブラック化の構造的原因とは? 「ブラック企業探偵団」著者が分析!

大熊将八

※写真と本文は関係ありません photo by Flatpit / PIXTA(ピクスタ)

 1月15日、軽井沢に向かう高速バスが道路脇に転落し、乗客・乗員15人が亡くなった。凄惨な死亡事故だが、同時に、運転手を事故に追い込んだ過酷な労働環境も話題になった。

 なぜバス業界は構造的にブラックになるのか?

 ブラック化を免れ、経営もうまく行っているホワイト企業はあるのか?

新規参入が激増し、平均年商は激減、零細化

 バス業界は、いわゆる路線バスのような「乗合バス」業界と、ツアーバスのような「貸切バス」業界に区分される。

 乗合バスは地方の人口が減少するなか、赤字路線が増え続けた結果、今や全国の路線バス事業(保有台数30両以上)のうち7割が赤字という状況で、多くの不採算路線は国や自治体の補助金でなんとか維持されているのが現実だ。

 最近では、本業が儲からないため、土地信託事業に投資した大阪市営バスが、674億円もの負債を計上し、結局、大阪市に救済を求めたことも記憶に新しい。

 一方で、貸切バス業界は近年、激変の様相を呈している。

 小泉改革で規制緩和が行われ、それまで免許制だったものが、申請すれば、簡単な条件で参入することができるようになったのだ。

 そのため、今や乗合・貸切ともにバス業界のほとんどが社員数3桁に満たない零細経営となった。事業者の9割が年商5億円未満、平均年商も規制緩和前に比べ、20%超の大幅減である。にもかかわらず、ここ数年で新規参入の増加にはますます拍車がかかっている。

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インバウンド需要で小規模事業者が乱立

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