マッチした相手といきなり交際スタート? 「即交際」が売りのマッチングアプリを試してみた

カップルイメージ

shimi / PIXTA(ピクスタ)

初対面の相手といきなり恋人になるマッチングアプリ

 マッチングアプリのニッチ化が進んでいる。日本で最初に定着したのは、プロフィール検索や趣味・嗜好の近さを重要視する「Pairs」「Omiai」などのサービスだったが、そこからランダム表示型の「Tinder」を始めとするカジュアルマッチングのサービスも普及した。  その後は“マッチングアプリ戦国時代”とも言えるほど、多くのマッチングサービスがリリースした。飲食店からデート相手を選ぶアプリ、メッセージなしでまずはデートにつなげるアプリ……。競合が激しくなり、よりニッチなコンセプトのアプリも生まれた。  そして今、ネットでにわかに話題になっているのが「即交際」がコンセプトになっているアプリだ。「今日から恋人」「OZEN」などのアプリがこれにあたり、マッチングから一週間以内に恋人を作ることができるのだという。そんなことが本当に可能なのか……。実際にアプリに登録して、体験してみることにした。

「なんとお二人、今日から恋人になります!」

 実際に登録してみたのは「1週間のお付き合いから始まる」をウリにしたアプリだ。運営側が容姿、学歴、年収などのユーザー登録情報から公平に”恋愛偏差値”を出し、この偏差値の近い相手をマッチングさせるのだという。  自分の恋愛偏差値はどのくらいだと判断されるのか、気になるものの、少し怖くもある。  サービスの流れとしては、登録後にコンシェルジュとLINEのやり取りをすることになる。ここで異性の好みなどを聞かれ、その後正式にマッチングとなるのだ。  最初はLINEグループでコンシェルジュも含めてやり取りをするので、相手の異性と二人で会話する必要はない。  グループLINEでまずはコンシェルジュと3人でのビデオデートの日程を設定し、実際のお相手と顔を合わせるのはビデオデートが最初になる。  迎えたビデオデート当日。多少緊張しながらLINE通話が始まったが、コンシェルジュ女性が会話をリードしてくれる。 「なんとお二人、今日から恋人になります!おめでとうございます〜!」  と、明るいテンションで交際スタートを祝われる。そういうコンセプトの合コンをしているような気持ちで、もちろんすぐに「恋人できた!嬉しい!」と順応できる感じにはならないのだが……。  ただ、異性に対して引っ込み思案な人からすると、ありがたいお膳立てなのかもしれない。そのくらいしてもらわないと、異性と会話を始めることもままならないという人もいる。  初回のビデオデートは1時間ほどで終わり、お互いの自己紹介を済ませる。その後は「毎日LINEすること」「一週間以内にリアルでデートすること」「タメ口で話すこと」を条件に、個人的なLINEでのコミュニケーションが始まる。  これも微妙に、互いのコミュニケーション能力とノリの良さに雰囲気が一存されてくる。タメ口で……と言われても、やっぱりビデオデート時の会話の盛り上がり方や、その時どのくらい相手に好感を持ったかで、相手にどう振る舞えるかは変わってくる。  だが、ルールと言われれば首をひねりながらでも毎日LINEをするしタメ口を使うようにはがんばれたので、これもやっぱり「そういうお膳立てがほしい人」には適しているといえる。どうしても異性に対しよそよそしくなってしまうとか、そもそもよそよそしい異性相手だと、自分が上手く会話できなくなる人などは、こういう「ルール」の元の方が、より早く異性と仲良くなれる可能性はある。
次のページ 
「ルール」があることのメリット・デメリット
1
2
バナー 日本を壊した安倍政権
新着記事

ハーバービジネスオンライン編集部からのお知らせ

政治・経済

コロナ禍でむしろ沁みる「全員悪人」の祭典。映画『ジェントルメン』の魅力

カルチャー・スポーツ

頻発する「検索汚染」とキーワードによる検索の限界

社会

ロンドン再封鎖16週目。最終回・英国社会は「新たな段階」に。<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

国際

仮想通貨は“仮想”な存在なのか? 拡大する現実世界への影響

政治・経済

漫画『進撃の巨人』で政治のエッセンスを。 良質なエンターテイメントは「政治離れ」の処方箋

カルチャー・スポーツ

上司の「応援」なんて部下には響かない!? 今すぐ職場に導入するべきモチベーションアップの方法

社会

64bitへのWindowsの流れ。そして、32bit版Windowsの終焉

社会

再び訪れる「就職氷河期」。縁故優遇政権を終わらせるのは今

政治・経済

微表情研究の世界的権威に聞いた、AI表情分析技術の展望

社会

PDFの生みの親、チャールズ・ゲシキ氏死去。その技術と歴史を振り返る

社会

新年度で登場した「どうしてもソリが合わない同僚」と付き合う方法

社会

マンガでわかる「ウイルスの変異」ってなに?

社会

アンソニー・ホプキンスのオスカー受賞は「番狂わせ」なんかじゃない! 映画『ファーザー』のここが凄い

カルチャー・スポーツ

ネットで話題の「陰謀論チャート」を徹底解説&日本語訳してみた

社会

ロンドン再封鎖15週目。肥満やペットに現れ出したニューノーマル社会の歪み<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

社会

「ケーキの出前」に「高級ブランドのサブスク」も――コロナ禍のなか「進化」する百貨店

政治・経済

「高度外国人材」という言葉に潜む欺瞞と、日本が搾取し依存する圧倒的多数の外国人労働者の実像とは?

社会