新型コロナウイルスでシフトカットされる従業員の悲鳴。仕方がないと諦めないで

客足遠のく飲食店、シフトカットに悲鳴

飲食店

写真はイメージ画像であり、本文とは関係ありません。

 コロナウイルスへの感染を恐れ、外出を控える人が増えている。外食をする人も大幅に減少し、多くの飲食店が売り上げの減少に悩まされている。年度末の3月は宴会が多数行われる繁忙期でもあり、この時期の売り上げ不振は大きな痛手だ。  そうした中、首都圏と九州を中心に店舗を展開するとあるチェーンの飲食店で、従業員のシフトカットと給与の削減が起きた。都内の店舗で6年働く田島奈々さん(仮名・26歳)もそのあおりを受けたうちの一人だ。

出勤してから1時間で帰らされた人も

写真

田島奈々さん(仮名)本人提供

 アルバイトとして働く田島さんは、週に6日、12時~23時まで出勤している。11時間のうち1時間は休憩で、実際に働いているのは10時間だ。主に、接客や会計を担当し、調理補助をするときもあるという。  実は、かつて同じ店舗で正社員として働いていた田島さん。バイトの方が給料がいいため、あえてバイトに切り替えた。  そんな田島さんの働く店舗にコロナウイルスの影響が出始めたのは、2月末のこと。明らかに客足が遠のき、入っていた予約も全てキャンセルされてしまったという。店側は、「ホールはワンオペ体制にする」と決定し、アルバイトのシフトカットを始めた。 「普段は、1時間しか休憩を取っていないのに3時間も休憩を取るように言われたり、20時には帰宅するように言われたりしました。いつものように出勤したところ、『今日は2時間で帰ってくれ』と言われたこともあります」(田島さん)  田島さん以外のアルバイトも「有給を使って休んでほしい」と頼まれたり、1時間で帰らされたりしたという。正社員も例外ではない。コロナの影響で売り上げが落ちて以降、労働時間も給与も20%カットされている。
次のページ 
経営者の都合で休み、給与の6割以上は保障される
1
2
バナー 日本を壊した安倍政権
新着記事

ハーバービジネスオンライン編集部からのお知らせ

政治・経済

コロナ禍でむしろ沁みる「全員悪人」の祭典。映画『ジェントルメン』の魅力

カルチャー・スポーツ

頻発する「検索汚染」とキーワードによる検索の限界

社会

ロンドン再封鎖16週目。最終回・英国社会は「新たな段階」に。<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

国際

仮想通貨は“仮想”な存在なのか? 拡大する現実世界への影響

政治・経済

漫画『進撃の巨人』で政治のエッセンスを。 良質なエンターテイメントは「政治離れ」の処方箋

カルチャー・スポーツ

上司の「応援」なんて部下には響かない!? 今すぐ職場に導入するべきモチベーションアップの方法

社会

64bitへのWindowsの流れ。そして、32bit版Windowsの終焉

社会

再び訪れる「就職氷河期」。縁故優遇政権を終わらせるのは今

政治・経済

微表情研究の世界的権威に聞いた、AI表情分析技術の展望

社会

PDFの生みの親、チャールズ・ゲシキ氏死去。その技術と歴史を振り返る

社会

新年度で登場した「どうしてもソリが合わない同僚」と付き合う方法

社会

マンガでわかる「ウイルスの変異」ってなに?

社会

アンソニー・ホプキンスのオスカー受賞は「番狂わせ」なんかじゃない! 映画『ファーザー』のここが凄い

カルチャー・スポーツ

ネットで話題の「陰謀論チャート」を徹底解説&日本語訳してみた

社会

ロンドン再封鎖15週目。肥満やペットに現れ出したニューノーマル社会の歪み<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

社会

「ケーキの出前」に「高級ブランドのサブスク」も――コロナ禍のなか「進化」する百貨店

政治・経済

「高度外国人材」という言葉に潜む欺瞞と、日本が搾取し依存する圧倒的多数の外国人労働者の実像とは?

社会