「自分のペースに巻き込める人」はここが違った! 会話の主導権を握る法則とは

 「同僚と話していると、つい相手のペースに巻き込まれてしまう」「自分の考えに誘導したいのが、それができない」……。筆者はこのような相談を受けることが少なくありません。

会話のペースを握れる法則があった

会話のペースを握って相手をうまく誘導する

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 かといって、相手の話に対して反論を繰り出しても、相手のペースに巻き込まれるということはないにしても、自分の考えに誘導することはできません。  では、相手のペースに巻き込まれないで、自分の考えに誘導するためにはどうすればよいのでしょうか? それができている人の話法を観察すると、ひとつの法則があることがわかってきました。  自分の考えにうまく誘導できている人は、相手の話に対して同意してから、決して反論せずに徐々に誘導していく話法を繰り出しているのです。そして、この徐々に誘導していく話法は、7つにモデル化できることがわかってきました。私はこれを「7つの誘導話法」と名づけています。

7つの誘導話法で相手を誘導する

 7つの誘導話法とは、「同意+質問」「同意+追加」「同意+例示」「同意+経験」「同意+示唆」「同意+仮定」。そして、「同意+転換」です。  「同意+質問」とは、相手の話に対して同意してから、相手の言っていることは「こういうことですか?」と質問で返す方法です。質問で返す内容が、相手の話に対して乖離があればあるほど誘導幅は大きいといえます。  「同意+追加」とは、相手の話に対して、「このこともあてはまりますか?」というように追加する方法です。追加した方向へ誘導できる可能性がでてきます。  「同意+例示」や「同意+経験」は、例を挙げたり、それも自分の経験に照らした例示をして返す方法です。その例の方向へ誘導しやすくなります。自分自身が経験したことというのは、相手に強い印象を与えやすいので、誘導力が高まります。  「同意+示唆」や「同意+仮定」は、相手の話に対して反対する代わりに、「こういう方向だったら当てはまりそうですね」というようにほのめかしたり、「仮にこういうことができたらよいと思いますか」というように仮定を示して意向を聞いて、誘導する話法です。
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7つの話法の強弱を生かす
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