金脈眠るマザーズ市場。有望株はこうして見つけろ

 新時代は米中の貿易戦争で幕を開け、市場には下振れ圧力が高まっている。だが、悲観することなかれ。そんな過酷な条件下でも、爆上げが期待できる銘柄は常に眠っているからだ。今回、カリスマと呼ばれる相場師たちの厳選銘柄をこっそり聞いた。

イラスト/渡辺貴博

1万人超を指導してきた長期チャート分析のエキスパート

「マザーズに上場している成長株は天井知らず。売上高とEPS(1株当たり利益)は常軌を逸した伸びを見せます」  そう語るのは、まこと投資スクールの代表・松下誠氏。これまで1万人以上の個人投資家に株式投資術をレクチャーしてきた投資のエキスパートだ。そんな彼が読み解く今後の相場とは。 「5月5日に『2000億ドル相当の中国製品に対する関税を10%から25%に引き上げる』と、アメリカのトランプ大統領が中国への圧力を強める方針を表明しました。これにより昨年から続く米中の対立がさらに激化。正直、米中貿易摩擦をめぐる懸念は拭えず、相場は調整局面と言っていい。今後の動きに関しては『この問題が解決してから』というのが本音です」  つまり今後もトランプ大統領の動向次第で、不安定な先行きということ。だが、10倍近くが期待できる成長株投資に限っていえば、市場全体の動きは懸念材料になりにくいという。 「将来性の高い成長株は買われ続けるので、市場が下落しても軽い傷で済むことが多い。むしろ、『下落調整局面や暴落局面は次の大化けを生む』がアメリカの成長株投資の考え方。実際、昨年12月からの半年で、2倍以上になっている成長株はゴロゴロあります」  では、これから青天井に成長していく可能性を秘めた銘柄とは?

金脈眠るマザーズ市場で青天井に成長する可能性を持った旬銘柄を発掘せよ

「まずは、AIテクノロジーを提供するHEROZ。’18年のIPOの中でも、最も注目を集めた銘柄の一つです。上場当日に高値をつけて以来約8か月下落が続きましたが、昨年12月から上昇に転じています。直近の四半期EPSも着実に増加し、順調な成長を続けているので、大化けに期待です」  続いて、ECのリユース事業を行う新興企業・マーケットエンタープライズも目が離せないという。 「増収・増益率の拡大という明確な成長加速と、株価の上昇加速から、近いうちに上場来高値の切り上げを完成し、青天井相場に入る可能性があります」  AIも、まだまだ見過ごせない。 「AIによるアルゴリズムソリューションを各種端末向けに開発・提供するPKSHA TECHNOLOGY。話題性に加えて、着実に増収・増益を続けているので、あとは株価の評価に繫がるのを待つだけ。適正に評価されれば、長期アップトレンドを形成し、テンバガー(10倍株)も夢ではありません。また、ユーザーローカルは、ビッグデータ解析およびAIを使った業務支援ツールの開発・提供をしている企業で、営業利益率が高いです。株式分割と自己株式取得も発表しているので、業績が株価に反映される地合いが整ってきており、今後に要注目です」

HEROZが運営する日本将棋連盟公認の対局アプリ『将棋ウォーズ』では、電王戦にも出場したAI・ponanzaやツツカナとも対局することができる

 マザーズは2倍どころか3倍以上も期待できる銘柄の宝庫なのだ。
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