我が子と過ごす日常は僕の宝物。子育ては思っていたより100倍楽しい

 筆者は、まもなく2歳になる息子を持つパパライター。彼が新生児のときから子育てに深く関わってきた。その中で感じたモヤモヤを「『育児は母親がすれば良い』という考えが母親たちを苦しめる」との記事にしたところ、大きな反響があった。  母親の育児負担をテーマにした記事だけに、子育ての大変さなどネガテイブ面が強調された。しかし筆者は、「子育ては想像していたよりも100倍面白い」と感じ、子どもとの日々を楽しんでいる。そこで今回は、約2年の子育てを通じて感じた「育児の楽しさ」に焦点を当てて記事を書いた。

「パパ!」と懐いてくるのはかわいい

 非常にベタな理由だが、息子が「パパ〜」と言いながら満面の笑みで近づいてくる瞬間は、かわいくてたまらない。最近では筆者の服を指でツンツンしながら「パパ」と言ってくるようになった。子どもが存在するだけでも幸せだが、自分のことを親だと認識し、更に甘えてくると、嬉しさはひとしおだ。  息子は夜寝るときも、筆者と同じ枕で寝たがる。先に寝室に向かった息子は枕の端に頭を乗せ、空いたスペースを指差して「パパ早く来て」とかわいらしい合図をしてくる。ひとつの枕で息子と眠り、目が覚めたとき間近に彼の寝顔があると、なんともいえない愛おしさを感じるのだ。  子どもが元気なときだけではなく、ぐずったり、病気になったりしても、変わらぬ愛情を注いできたと自負している。  息子が鼻風邪を引いたとき、鼻水が喉に落ちて咳き込んでしまい、夜に何度も起きた。ひどいときには30分おきに目を覚ました。そこで筆者はあぐらをかいて息子を前に抱え、壁に寄りかかったまま朝まで眠った。また彼がお腹の風邪でダウンしたときには、エプロンをつけて息子が吐いたものを受け止め、看病をしたこともあった。  子どもの機嫌や状態を問わず、お世話をすればするほどに息子へ対する愛情は増した。彼もまた、喜怒哀楽を受け止める筆者に愛着を持ってくれたと思っている。いまでは完全にパパっ子だ。

成長を目の当たりする感動は大きい

 息子はこの2年で相当な成長を遂げた。新生児のときは寝てばかりで、声をかけても触れても反応が鈍かったのに、いまでは目に映るものすべてに関心を示す。近ごろは自我が出てきて、嫌なものには大泣きをしてノーを主張してくる。  食事にしたって、初めはミルクしか飲まなかったのに、いまでは大好物の黒豆と切り干し大根を食べ盛りの学生のようにモリモリ食べ、お米やみそ汁を含めて大人顔負けの食事量に達することもある。  そんなふうに、息子の成長を目の当たりにできるのは、子育ての醍醐味だと思っている。筆者はこれまでたくさんの「成長の瞬間」に立ち会ってきたが、息子が初めて歩いたときの嬉しさは特に強く記憶に残っている。  息子が1歳2か月のころ、ハイハイから起き上がった彼は両足をリビングの床にしっかりとつけ、ふんばりながらひとりで立ち上がった。とはいえまだ不安定で、フラフラしながらもバランスをとり、懸命に一歩を踏み出そうとしていた。  だがこわかったのか、最初の一歩がなかなか踏み出せない。前に進みたいのに進めず、ちょっと動いては座り込んでしまった。筆者は息子の前でゆっくりと歩いて見せ、息子はそれを真似て何度もチャレンジをした。そしてついに、息子は一歩を踏み出せたのだ。最初の一歩が出ると大きな自信になったようで、二歩、三歩と歩ける歩数はすぐに増えた。  息子は歩けるようになったことで、スムーズな移動が可能になった。テレビのリモコンを拾ってポチポチ押したり、目に入った引き出しを片っ端から開けて散らかしたりといたずらも増えたが、それもまた成長の一環だ。
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