「マック赤坂当選はまぐれじゃない」。元ポスター貼り参加者が振り返るスマイル戦略

 先日の東京・港区議選で、ついに当選を果たした“泡沫界のスーパースター”マック赤坂氏。

今回の港区議選ポスター。過去のコスプレ写真とは違い真摯に経歴とマニフェストを訴えるものだが、これは前回の都知事選からすでに変化していた。

「10度 20度 30度!」「スマイル!」をはじめとしたパワーワードと、誰もが知っている政見放送でのコスプレの数々によって、知名度はあるが結局世間の評価は「怪しい人」であり、選挙戦での連敗は13を数えていた。しかし、筆者は2016年の東京都知事選でマック赤坂氏のポスターボランティアをしていた(参照:HOBL「泡沫候補のボランティアで選挙ポスターを貼りながら感じたこと」)のだが、その都知事選の時点ですでにマック赤坂の今回区議選での当選はある程度予想できたのではないかと思える。

都知事選の結果を考えれば予想し得た

マック赤坂氏の2016都知事選と2019港区議選得票数・得票率

 2016年の東京都知事選でマック赤坂氏。13連敗目となったわけだが、このときなんと6位となり、多くのテレビでの選挙速報で1画面目の一番下に表示され「大健闘」と言われた。51,056票は全体の0.771%。1%に届いていないが、これが港区に限ると、 都知事選・港区 1,171票(得票率1.057%・総投票数110,738票)  となり、1%を超えていた。この1%という数字が実に重要な数字だったのである。
次のページ
1%強あれば区議選は当選する
1
2
3
バナー 日本を壊した安倍政権
新着記事

ハーバービジネスオンライン編集部からのお知らせ

政治・経済

コロナ禍でむしろ沁みる「全員悪人」の祭典。映画『ジェントルメン』の魅力

カルチャー・スポーツ

頻発する「検索汚染」とキーワードによる検索の限界

社会

ロンドン再封鎖16週目。最終回・英国社会は「新たな段階」に。<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

国際

仮想通貨は“仮想”な存在なのか? 拡大する現実世界への影響

政治・経済

漫画『進撃の巨人』で政治のエッセンスを。 良質なエンターテイメントは「政治離れ」の処方箋

カルチャー・スポーツ

上司の「応援」なんて部下には響かない!? 今すぐ職場に導入するべきモチベーションアップの方法

社会

64bitへのWindowsの流れ。そして、32bit版Windowsの終焉

社会

再び訪れる「就職氷河期」。縁故優遇政権を終わらせるのは今

政治・経済

微表情研究の世界的権威に聞いた、AI表情分析技術の展望

社会

PDFの生みの親、チャールズ・ゲシキ氏死去。その技術と歴史を振り返る

社会

新年度で登場した「どうしてもソリが合わない同僚」と付き合う方法

社会

マンガでわかる「ウイルスの変異」ってなに?

社会

アンソニー・ホプキンスのオスカー受賞は「番狂わせ」なんかじゃない! 映画『ファーザー』のここが凄い

カルチャー・スポーツ

ネットで話題の「陰謀論チャート」を徹底解説&日本語訳してみた

社会

ロンドン再封鎖15週目。肥満やペットに現れ出したニューノーマル社会の歪み<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

社会

「ケーキの出前」に「高級ブランドのサブスク」も――コロナ禍のなか「進化」する百貨店

政治・経済

「高度外国人材」という言葉に潜む欺瞞と、日本が搾取し依存する圧倒的多数の外国人労働者の実像とは?

社会