1歳児連れの外国人旅行者が日本滞在中に感じた「子供を巡る日本の環境」

子どもに優しい日本の設備とは?

 しかし、暗部ばかりが語られがちな日本だが、明るい面もある。「全体的には悪くないし、オーケー。人も子どもに優しい印象」(U)と言うように、まだまだ日本社会には人情が残っている。  ネガティブな要素と同じ順番でいい点を挙げてもらった。まずは移動手段。 「小さな駅でも、トイレの個室に赤ちゃん用のシートがあるのはスゴく便利。ポーランドにはないので、母親1人で子どもを連れたままトイレに行くと本当に大変だから」(U)  さらに商業施設や飲食店でも、利便性を感じるという。 「郊外のモールどかデパートに、キッズランドが多くて、しかも広い。あとおもちゃ売り場に、子どもが触れる商品を置いているのも親としては助かる。実際に遊んで気に入るかどうか試せて、買うときに失敗しにくい(笑)」(M)
スポーツ観戦

スポーツ観戦中、ベビーカーを預けられるサービスなどは、かなりの高評価。しかし、そもそも飲食店などのなかで置けるスペースが少ないという問題も

「デパートもそうだし、行楽地でベビーカーの貸し出しをしてくれるのも便利! 借りられるなら、最悪抱っこしたまま移動して、現地でベビーカーに乗せれば済むしね。あと、レストランでは、赤ちゃん用の食器があるのもいい。ベビーカーを置く場所がないところは多いけど、サービスは行き届いてると思う」  スペースの問題でインフラには難ありでも、サービスでカバーできている面もあるようだ。たしかに、一緒に食事をしに行くと、ベビーカーを置ける席はかぎられたが、子ども用のメニューやお皿などが充実している飲食店は多かった。
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子どもに対する意識の違いとは?
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