都知事や政府の考えた「五輪の暑さ対策案」をリストアップしたら「クールジャパン」過ぎて震えるレベル

画期的な暑さ対策3:浴衣を着る

 夏と言えば「浴衣」です。最近は、風通しが良く汗を吸収してくれる新素材の服もたくさんあるので、浴衣を着たほうが涼しいというのは昭和の伝説になりつつあります。  ただ、気分的になんだか涼しく感じることがあるのかもしれません。お祭りや花火大会を観に行くのに浴衣を着ていくのは風流ですし、普段はサバサバしたボーイッシュな雰囲気のクラスメイトの女子が抜群に可愛らしい浴衣姿で登場し、「な、何だよ」「あ、いや、べつに」「ジロジロ見るなよ!」「いや、サツキってこんなに可愛かったっけと思って」「えっ……、か、からかうなよ、バカッ!」みたいな会話から夏のサイダーのように甘く爽やかな恋が始まることもあろうかと思いますが、忘れてはいけません。浴衣で行けとおっしゃっているのは「スポーツ観戦」なのです。興奮して立ち上がったり、大きな声で応援したり、得点が入った時に隣の人と抱き合ったり、スポーツを楽しみたいなら浴衣じゃない方が絶対に楽しめます。手をグルグル回しても着衣が乱れず、大股を開いても何かが見えない。これからスポーツ観戦を楽しもうという人間に機能性最悪の服を着せてどうするんでしょうか。

画期的な暑さ対策4:葦簀(よしず)を活用する

 漢字を書けと言われてもなかなか書けないニューアイテムが登場しました。  暑さ対策に「葦簀(よしず)」を活用しようというのです。わからない人はグーグル先生で画像検索すれば、たぶん、「あー、コレか!」と思うはずですが、竹を細く編んだ「簾(すだれ)」みたいな形をしたヤツです。「簾(すだれ)」は吊るし、「葦簀(よしず)」は立てかけるものという違いがあるようですが、海の家などで目隠しとして見たことがあると思います。  風は通すけど直射日光を避けられるので、家に取り付けると温度が2度ぐらい下がると言われています。これに豚の蚊取り線香と冷やしたキュウリやトマトがあれば、昔懐かしい昭和の風景の出来上がりですが、「ここは東京だぜ?」と言わずにはいられません。「ここは東京だぜ?」というセリフも昭和なんですが、どこぞのビルに「葦簀(よしず)」をくっつけて「あー、涼しいなー!」ってことになるんでしょうか。  こうなってくると、安倍晋三総理の一言でエアコンをつけなくなった新国立競技場に「葦簀(よしず)」が取り付けられる日も近いのではないでしょうか。なにしろ、今、最も「葦簀(よしず)」が必要かもしれないノーエアコン建築物なので、予算と共産党を言い訳に熊谷俊人市長がエアコンをつけることを否定していた千葉市の小中学校よりタチが悪いです。しかも、ここまで意味のわからない発想をしているようだと本当に「葦簀(よしず)」を採用してしまう可能性があり、一流デザイナー様による最高難易度の建築物に「葦簀(よしず)」をつけるぐらいなら、最初からそこらへんにいる普通の建築デザイナーに頼んでエアコンをつけた方が建設費が安かったと思います。  アルマーニのスーツにお母さんお手製のヒマワリのワッペンをくっつけるぐらいの台無し感なので、これ以上、恥を晒すのはやめてもらいたいです。

画期的な暑さ対策5:お店やビルの1階を開ける

 昨今、注目されているのが「クールシェア」です。それぞれが自宅でエアコンを使用すると、電気代がえげつないことになるので、昼の暑い時間はエアコンがガンガンに効いている図書館や公民館などで過ごし、涼しさを分けてもらいましょうという作戦です。  うちの近所のスーパーには、まったりできるカフェスペースが併設されているのですが、近所のお年寄りが大挙して押し寄せ、毎日同じような病気自慢を繰り広げ、普通のお客さんに入る隙を与えてくれないので、もう「クールシェア」は始まっていると実感しています。  東京五輪の際は、都内のビルやデパートの1階を「クールシェア」のために開放し、人々に涼んでもらおうという画期的なアイディアが提案されています。スポーツ観戦のために朝早くから行動している人もいますので、営業時間を早める、もしくは、営業はしなくてもお店の中で涼めるように店舗を開放するプランだそうです。  そういえば、東京にオリンピックを招致する最終プレゼンで、滝川クリステルさんが「お・も・て・な・し」と言いました。今こそ外国人観光客の皆さんに、日本の素晴らしい文化である「おもてなし」を体感してもらうには、商品を買ってもらうでもなく、早朝からビルやデパートの1階部分を開放し、都内で店舗経営している企業の皆さんに猛烈な電気代を負担してもらおうという作戦です。「そんなことをしたら店舗が大変じゃないか!」とおっしゃるかもしれませんが、東京電力は儲かることでしょう。  この全体主義、国家主義こそ「アベノミクス」の真骨頂です。毎日、残業代ももらえずに夜遅くまで働いている日本企業の皆さんに、今度は朝早くから働いてもらうシステムを採用しようというわけです。こんなこともあろうかと、家族が労死した遺族を笑いながら「高度プロフェッショナル制度」を導入し、どれだけ労働時間が長くても残業代を払わなくていいシステムを作ったわけですし、当然、これは「残業」ではなく「朝早くから来るボランティア」なので、皆さんの収入が増えることもございません。またの名を「社畜シェア」とでも呼べばいいでしょうか。
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