銃規制デモ批判で大炎上したロックスター、パリ銃乱射事件の被害者だった

 2月14日にフロリダ州バークランドの高校で17人が犠牲になった銃乱射事件をキッカケに、全米各地で高校生たちによるデモが行われている。3月24日にはワシントンD.C.を中心に銃規制を求めるデモ行進、「March for Our Lives」が開催され、D.C.だけでも50万人以上が参加した。若い世代の間で銃規制の気運が高まっていることは、日本でも多く報道されているが、その裏である人気アーティストがデモを批判し、大炎上しているのをご存知だろうか?

乱射事件被害者が銃規制デモを口撃

銃規制

イギリスの音楽サイト「NME」は、「ジェシー・ヒューズ、頼むから黙ってくれ」という見出しとともに、ジェシーを批判する記事を掲載した

 銃規制反対の大御所ミュージシャンと言えば、全米ライフル協会の幹部であるテッド・ニュージェントが有名だ。今回のデモに関しても、乱射事件が起きた高校の生徒を「ちゃんと教育を受けていない」と批判するなど、一貫して「修正第2条」(合衆国憲法。「国民が武器を保持する権利は侵してはならない」と記されている)を支持している。  しかし、そんなニュージェント以上に銃規制派、そして音楽ファンに衝撃を与えたミュージシャンがいる。ロックバンド、「イーグルス・オブ・デス・メタル」でヴォーカル&ギターを務めるジェシー・ヒューズだ。ロックファン以外はピンとこないかもしれないが、なんと彼は銃乱射事件の被害者。‘15年に発生したパリ同時多発テロ事件はまだ記憶に新しいが、同事件で89人が死亡したバタクラン劇場でコンサートを行っていたのがイーグルス・オブ・デス・メタルだったのだ。  ジェシーはインスタグラム上で銃規制デモについて、「惨めで気持ち悪い」とコメント。現在、投稿は削除されているが、下記のようにデモを批判した。 「乱射事件の生存者として実体験から言わせてもらうと、(銃規制の)抗議をして学校を休んでいるみんなはその行動によって、犠牲者の思い出を傷つけ、俺自身、そしてすべての自由を愛する人々を侮辱しているよ」  また、同じく現在は削除されているが、次のような吹き出しがついた男女のイラストも投稿していた。 女性「暴力を終わらせるために、私の銃を引き渡したわ」 男性「僕はレイプを止めるためにチ●コを切り落としたよ」
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バンド仲間からも批判が
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