“韓国版テラスハウス”番組の低俗さを、韓国メディアが批判!

韓国のリアリティ番組「ハートシグナル」は日本のAbemaTVでも視聴可能

 HUFFPOST KOREAが、韓国と日本のテレビ番組の違いについて興味深い記事を掲載した。  記事が取り上げた日本の番組は、「テラスハウス」。ご存知の通り、2012年からフジテレビが放送する恋愛バラエティ番組であり、前シーズンからはNETFLIX(ネットフリックス)と協力しネットを通じた世界配信も行っている。  記事ではまず、「テラスハウスALOHA STATO(ハワイ編)」について詳細に説明をしている。初めて会う10代~20代の6人の男女が、一つ屋根の下で共同生活を行う。企画のようなイベントや台本もなく、カメラは淡々と6人の生活を追いかけ続けるのだが、男女6人の恋愛を軸にした人間模様がリアルに描かれる。その様子を芸能人たちが観察し番組を盛り上げる。  韓国にも、「テラスハウス」に似たような恋愛バラエティ番組がある。初めてのシーズンを終え、次回第2シーズンの一般募集を行っている「ハートシグナル」という番組だ。  この番組も「テラスハウス」同様、6人の男女が「シグナルハウス」と呼ばれる一軒家で1か月の共同生活を送るのだが、「テラスハウス」と違い、「好きになっても直接告白をしてはいけない」、「毎晩皆が集まり気になる相手にメールを送る」等の「イベント」が盛り込まれている。  その様子を、やはりスタジオの芸能人たちが観察し、若人の恋愛の行く末を推理していくという番組だ。  記事の視点で興味深いのは、日本と韓国、両方の恋愛バラエティ番組における登場人物たちの「描き方」の違いに関する指摘だ。 「テラスハウス」のハワイ版における最初の登場人物たちは、イラストレーターを夢見るローレン、母が経営するTシャツ屋で働く26歳のエビアン、アルバイトをしているナオミ、ハリウッドの俳優を目指しているユウヤ、家具職人の27歳エリック、ギターとウクレレが得意なユウスケの6人である。  番組から家と車は提供されるが、普段の生活やデートのため出演者たちのほとんどはアルバイトをしている。  彼ら彼女らの多くは「アルバイトをしながら夢の実現のために頑張っている」と自分を紹介する。社会的な羨望を集める職業の出演者はほとんどいない。  学力や学歴を前面に押し出したりもしない。実家の資産や生活のバックボーンを聞く人もいなければ、知る由もない。すくなくとも画面の中の出演者は、お互いの身の上や社会的なスペックではなく、人となりの魅力に惹かれ合っているように見える。
次のページ
“韓国版テラスハウス”のえげつなさ
1
2
バナー 日本を壊した安倍政権
新着記事

ハーバービジネスオンライン編集部からのお知らせ

政治・経済

コロナ禍でむしろ沁みる「全員悪人」の祭典。映画『ジェントルメン』の魅力

カルチャー・スポーツ

頻発する「検索汚染」とキーワードによる検索の限界

社会

ロンドン再封鎖16週目。最終回・英国社会は「新たな段階」に。<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

国際

仮想通貨は“仮想”な存在なのか? 拡大する現実世界への影響

政治・経済

漫画『進撃の巨人』で政治のエッセンスを。 良質なエンターテイメントは「政治離れ」の処方箋

カルチャー・スポーツ

上司の「応援」なんて部下には響かない!? 今すぐ職場に導入するべきモチベーションアップの方法

社会

64bitへのWindowsの流れ。そして、32bit版Windowsの終焉

社会

再び訪れる「就職氷河期」。縁故優遇政権を終わらせるのは今

政治・経済

微表情研究の世界的権威に聞いた、AI表情分析技術の展望

社会

PDFの生みの親、チャールズ・ゲシキ氏死去。その技術と歴史を振り返る

社会

新年度で登場した「どうしてもソリが合わない同僚」と付き合う方法

社会

マンガでわかる「ウイルスの変異」ってなに?

社会

アンソニー・ホプキンスのオスカー受賞は「番狂わせ」なんかじゃない! 映画『ファーザー』のここが凄い

カルチャー・スポーツ

ネットで話題の「陰謀論チャート」を徹底解説&日本語訳してみた

社会

ロンドン再封鎖15週目。肥満やペットに現れ出したニューノーマル社会の歪み<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

社会

「ケーキの出前」に「高級ブランドのサブスク」も――コロナ禍のなか「進化」する百貨店

政治・経済

「高度外国人材」という言葉に潜む欺瞞と、日本が搾取し依存する圧倒的多数の外国人労働者の実像とは?

社会