やはり怪しかったトランプの娘婿・クシュナー!ロシアとの密通は政権揺るがすスキャンダルに発展か

 5月下旬になり、トランプ大統領の娘婿であり、上級顧問でもあるクシュナー氏の話題が紙面トップを飾るようになりました。  事の発端は、クシュナー氏がFBIのロシア疑惑での捜査対象となったという話。  その直後の26日、ワシントンポストが特ダネを報じました。クシュナー氏が昨年12月、トランプタワーでロシアのキスリャク駐米大使と会談した際、秘密回線を使い、政権移行チームとロシアの間で、コンタクトを取るように提案していたという話です。  トランプ政権のロシアゲートを巡る問題に、さらなる関心が集っています。  筆者は約2か月半前、「トランプの娘婿にして右腕・クシュナーがロシアと接近していることの重大な意味とは」という記事を執筆しました。  この時の話題は、まさに今回問題となっている、12月にトランプタワーでクシュナー氏が行った会談についての話です。  そうです、既に2か月前から、クシュナー氏とロシアとの関係についての指摘がされているわけです。  ただ、当時は現在のように、紙面のトップを飾るほどこの点については焦点が当たっていませんでした。現在ほどロシアゲートの話題が盛り上がっていなかったこと、クシュナー氏とキスリャク駐米大使の会談時間が短かったこと(約20分とされています)、そして、その内容がはっきりしていなかったことなど、いろいろ理由はあります。  ただ、当時筆者は、「たとえ20分の会談時間でも、単刀直入に有意義な話ができたはず」と書きました。というのも、フリン氏というロシア通が同席しているという事実が大きかったからです。  現に、今回のワシントンポストの報道で、20分という短時間でもクシュナー氏が際どい提案をしていたと分かっています。

クシュナー氏と銀行頭取の面談についても注目

 もう1つ、今後話題になるであろう点があります。国営ロシア開発対外経済銀行頭取である、ゴルコフ頭取とクシュナー氏の面談についてです。  この会談は、上記のキスリャク氏経由で実現しています。この銀行は訳アリの銀行。ロシア経済制裁対象の銀行であり、ビジネスとして関りはもってはいけない銀行です。  そんな中での面談。もし、制裁緩和や解除の際のビジネス(特に、トランプ氏、クシュナー氏に関していえば、不動産)など話し合っていたとすれば、アウトとなります。  なお、この面談は政治的意味合いも持っています。ゴルコフ頭取は、プーチン氏に近いとされているからです。クシュナー氏(トランプ氏)がプーチン氏に別角度から近づくための面談であった可能性もあります。
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最大のキーマンはフリン氏
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