伊藤忠、日本電産、ユーグレナ…「空売りファンド」から「次に狙われる日本企業」はココだ!

医薬系、原発リスク…他に狙われる企業は?

 他に考えられるのは、医薬系で株価が高騰している企業だ。特に創薬ベンチャーは、現在の利益水準で考えると正当化が困難なほどの時価総額がついているケースが多くある。筆者の取材に「マザーズの特にバイオ系の企業は全く合理的でない株価のつき方をしている」と話してくれた個人投資家もいる。マザーズ市場の時価総額の約2割を占め影響力の大きい、そーせいグループなどに要注目だ。  バブル傾向にある業界に冷水を浴びせてくる可能性もある。そうなると、狙われるのは個人向け不動産や金融を手がける企業ではないだろうか。実際、他の金融機関で与信が受けられない層向けに高金利で、アグレッシブな貸し出しを行っている企業もある。そういったところに対して、今後貸し倒れが多発するリスクを指摘される可能性がある。ただ、裏付けのある鋭い指摘までできなければ、空売りファンドが損をする結果に終わるだろう。  東芝の不正会計や巨額損失、シャープの債務超過問題を見るに、電機や重電の大企業は他にも大きなリスクを抱えていないか精査されているだろう。目下の利益が伸びている企業は多いが、売上債権や在庫が膨らんでいるところもある。これは不正会計のシグナルのひとつでもある。  もちろん、売上債権や在庫が膨らむと必ず粉飾をしているというわけではないが、循環取引や押し込み販売によって売上を架空計上した時に上昇する指標なだけに、注目する必要はある。  また、原発に関する訴訟リスクを負っているのは東芝だけではない。三菱重工は米原発事故を巡って約7000億円の賠償を求める訴訟を起こされている。こうした潜在的に巨額の債務が発生するリスクをきちんと明示しており、顕在化の可能性も低ければよいが、きちんと計上していないところがあれば真っ先に狙われるだろう。  拙著『東大式 スゴい[決算書の読み方]』にも記したが、広告主への配慮が必要かつ経営難に喘ぐ経済メディアと「買い」推奨のレポートが大半を占める証券会社だけでは企業に対する適切な批判が行えない。対象企業に配慮する必要がないビジネスモデルの空売り機関は良きカウンターパートとなりえる。問題点も多いが、うまく日本に定着していくべきだと筆者は考えている。 <文/大熊将八> おおくましょうはち○国内外の企業分析を行い、「週刊文春」「現代ビジネス」「東洋経済オンライン」「ハーバービジネス・オンライン」」などに寄稿。東大・京大でベストセラーの企業分析小説『進め!! 東大ブラック企業探偵団』(講談社刊)著者。3月12日には新刊『東大式 スゴい[決算書の読み方]』を発売予定。twitterアカウントは@showyeahok
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東大式 スゴい[決算書の読み方]

あなたの会社は"東芝"にならない!? 不祥事企業は決算書で見破れる!

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