あの電通も赤字、三菱商事の利益は実は半分!?「包括利益」とは何か?

 包括利益とは、企業の資産に占める負債以外を示す「純資産」が一定期間において増えた額のうち、資本金や資本準備金以外によるものの額を表している。図示すると以下のようになる。 ⇒【資料】はコチラ https://hbol.jp/?attachment_id=132133 包括利益 企業の純資産とは、ざっくり言えば「返済しなくていいお金」だ。そのため自己資本とも言われる。この純資産は資本金や資本準備金といった「株主のお金」と、一定期間に企業が稼いだお金(収益ー費用)を示す「当期純利益」、そして「その他の包括利益」からなる。  この「その他の包括利益」は、保有する土地や株式の含み益・含み損や、先物取引やオプション取引によって生じる繰越ヘッジ損益、海外子会社への投資後の為替変動による損益、金利変動によって生じる退職給付にかかる調整額などからなる。  要するに、当期純利益が出ていても包括利益がマイナスとなるのは、金利や為替、保有する資産の評価額の変動によって「その他の包括利益」が大幅に赤字となった場合だ。  実際に電通と三菱商事の例を見ていこう。 ⇒【資料】はコチラ https://hbol.jp/?attachment_id=132134 連結包括利益計算書 電通の損益計算書に記載されている「その他の包括利益」の内訳を見ると、「在外営業活動隊の換算差額」という項目で1336.7億円もの赤字が計上されており、当期純利益の黒字分を吹き飛ばしている。  売上から原価を引いた「売上総利益」ベースでは海外事業の割合が約54%に達し、2017年度には55%にするという目標を達成することがほぼ間違いないほど、海外展開に積極的な電通だが、海外子会社の資産には多額の含み損が出てしまっているということだ。その結果、昨年度期には1.1兆円を超えていた自己資本は1兆円を割り込み、9820億円ほどとなっている。 ⇒【資料】はコチラ https://hbol.jp/?attachment_id=132135 売上総利益
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三菱商事の「その他の包括利益」は?
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