[闇株新聞]速報で読み解く日本経済

 一手先を読む相場観と独自の情報分析で、証券マンやトレーダーなど“金融のプロ”を魅了する闇株新聞。2010年の創刊以来、愛読を続ける経済誌の記者にこれまで闇株新聞が報じた名記事について聞いた。
闇株新聞

大手証券でトレーディングや私募ファイナンスの斡旋、企業再生に携わった管理人が執筆。『闇株新聞the book』も発売中

 闇株新聞には3つの形態がある。ブログ、書籍、会員制の有料メルマガだ。  ここで注目したいのは、毎週月曜日に届く有料メルマガ『闇株新聞プレミアム』。週1配信で月会費が2600円なのだが、証券業界の表も裏も知り尽くした情報が詰まっていると評判なのである。  同紙を愛読する経済誌の記者が語る。 「毎週6通に分けて配信されるのですが、情報の量・質ともに圧巻です。オリンパス事件などスクープ性の高い記事は他の追随を許さず、読み応え十分。また世界の経済・金融市場を掘り下げたり、決算時には個別企業の解説も書かれており、闇株新聞の相場観がまたよく当たるんです。為替や金利、株価がどう推移していくのか、どんな材料がどう影響するのかを推し量るのに役立ってます。あとは証取委や検察の情報にも富んでいるので、証券業界の内側を理解するのにもいいですね」  この記者に、闇株新聞プレミアムが報じた記事で印象に残っているものを挙げてもらった(下記参照)。 「メルマガに書かれたことが後で現実となる、というパターンはこの半年でも何回かありました。経済ニュースを先取りしたい、あるいは深く理解したい人にはいい情報源だと思いますよ」

闇株担当記者が選んだ注目記事

(1)闇株新聞の真骨頂!“オリンパス事件の光と影”報道 「証券業界に深い人脈を持つ闇株新聞でしか書けない記事が秀逸。事件ものを時折鋭く報じますが、その最たるものがオリンパス関連。今のところ全9回にわたって執筆されており、経営陣3人の実刑判決と7億円の罰金という判決だけでは読み解けない、大型経済の影の部分が余すところなく活写されています。そもそも1980年代の後半から始まった損失隠しに気づいたウッドフォード元社長と経営陣の攻防、それによる株価の変動、ゴールドマンサックスの動き、損失隠しのスキーム……他のソースでは得られない情報がまとまっており、読み応えは抜群です」 (2)有料メルマガ版のメインテーマ日本の株式市場分析 「月額制の有料メルマガ『闇株新聞プレミアム』で真っ先に目を通すのがこの記事です。年始から一貫して、『6月までは横ばい』と予想していた闇株。まさにそのとおりの展開となっており、市場の相場観を把握するのに重宝します。経済ニュースをどう読み解けばいいかがわかるので、自分を含めて経済誌の記者は結構購読しています。毎週メルマガでは、事細かに相場分析を掲載していて、4月に入って若干流れが変わった記事を書いたが、それも非常にわかりやすかった。また、闇株新聞は徹底的に異次元量的緩和に否定的なのも面白い」 (3)記事発表後に動きが!悪しき前例となりそうなリソー教育の粉飾決算 「2月17日発行の『闇株新聞プレミアム』でリソー教育の粉飾決算にまつわる記事を配信、ブログでも取り上げました。内容をかいつまんで言うと、粉飾決算で相当な無茶をやったリソー教育が元検察関係者を据えた第三者委員会を設置したところ、見事に刑事責任も上場廃止も免れた、という話で、闇株新聞はこれが悪しき前例になるのではと危惧しています。するとその直後、京王ズHDでも大物検察OBや判事OBによる第三者委員会が設置される事案が発生しました。闇株新聞の読みがドンピシャで顕在化したのには驚かされました」 (4)米当局の関与が!?ビットコイン急落の複雑な背景 「個人的にビットコイン事件は追っていたのですが、闇株新聞のこの記事には驚かされました。あくまで可能性として示唆するにとどめていますが、闇株新聞ではビットコインが消滅した背景について、アメリカの犯罪サイト『シルクロード』を引き合いに出し、FBIないしスノーデンがいたNSAの関与について言及しています。ドルを基軸通貨とする国際通貨体制への挑戦と考えれば、確かに十分な動機になるし、彼らにはそれだけの技術やリソースがある。説得力のある説です。闇株新聞は執筆にあたって海外サイトも相当チェックしているはず」 ― [闇株新聞]速報【5】 ―
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