ケイコ・フジモリの勝利はなぜ直前で覆ったのか?

直前まで確実視されていたフジモリはなぜ覆った?

 投票日の2週間前までフジモリの勝利は確実だとされていた。それが何故、覆されたのか?  その要因は、フジモリが率いる政党フエルサ・ポプラルの書記長をしていたホアキン・ラミレスが、ケイコ・フジモリから2011年の大統領選挙資金として用意されていた1500万ドル(1億6800万円)を洗浄するようにと渡されたという発言を、米国の麻薬取締局(DEA)に協力していたヘスス・バスケスが2014年に盗聴。それがDEAの調査に回り、折しも選挙キャンペーンが大詰めに迫った時にペルーでそれがメディアで取り上げられたのである。  2014年に盗聴されてDEAが調査していたことが今頃になって公になることは偶然の出来事とは思えない。ただ、それに対するフジモリの対応が、それを否定するだけで、もう一歩踏み込んだスキャンダル解明の為の協力する姿勢を打ち出せなかったことと、副大統領候補のホセ・クリンペールがその盗聴をラミレスを守る為に操作した疑いがもたれたことであった。  この一連の出来事によって、多くのペルー国民はアルベルト・フジモリの参謀だったモンテシノスが、汚職の一貫として議員を買収する為に盗聴していた行為や、アルベルト・フジモリが6億ドル(672億円)の公的資金を横領したという容疑で告訴されたことなどを思い出し、ケイコ・フジモリも父親と同類ではないかという疑いを持たせるようになったことである。
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疑惑を契機に反フジモリ派が結束
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