バフェット氏のアップル株は「宗旨替え」なのか?

「わからないものには投資しな」かったバークシャー

 ウォーレン・バフェット氏の投資手法は、「バリュー投資」の実践である。バリュー投資とは、実際の価値よりも割安に放置されている株を購入し、本来の価値に戻った時に売却して利益を得る投資手法。バークシャーのポートフォリオを見ると、長期間、主要銘柄の構成比に大きな変動が無く、売却せず永遠に保有するのではないかとも思えるが、株式を買うタイミングでは、割安と思った株式であれば、株価が下がったタイミングで株式を購入している。  また、ウォーレン・バフェット氏の投資手法のもうひとつの特徴として、「分からないものには投資しない」ということがある。従来、ウォーレン・バフェット氏はハイテク株を「よくわからない」として、投資してこなかった。ハイテク株の中では例外的に、バークシャーはIBMを保有しているが、IBMに投資を始めたのは2011年と、ごく最近のことである。IBMもハイテク株というよりは、ITサービス業であると筆者は考えているが、IBMを除いてバークシャーはハイテク株の保有はしていない。
次のページ
アップル株投資への意味合い
1
2
3
4
バナー 日本を壊した安倍政権
新着記事

ハーバービジネスオンライン編集部からのお知らせ

政治・経済

コロナ禍でむしろ沁みる「全員悪人」の祭典。映画『ジェントルメン』の魅力

カルチャー・スポーツ

頻発する「検索汚染」とキーワードによる検索の限界

社会

ロンドン再封鎖16週目。最終回・英国社会は「新たな段階」に。<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

国際

仮想通貨は“仮想”な存在なのか? 拡大する現実世界への影響

政治・経済

漫画『進撃の巨人』で政治のエッセンスを。 良質なエンターテイメントは「政治離れ」の処方箋

カルチャー・スポーツ

上司の「応援」なんて部下には響かない!? 今すぐ職場に導入するべきモチベーションアップの方法

社会

64bitへのWindowsの流れ。そして、32bit版Windowsの終焉

社会

再び訪れる「就職氷河期」。縁故優遇政権を終わらせるのは今

政治・経済

微表情研究の世界的権威に聞いた、AI表情分析技術の展望

社会

PDFの生みの親、チャールズ・ゲシキ氏死去。その技術と歴史を振り返る

社会

新年度で登場した「どうしてもソリが合わない同僚」と付き合う方法

社会

マンガでわかる「ウイルスの変異」ってなに?

社会

アンソニー・ホプキンスのオスカー受賞は「番狂わせ」なんかじゃない! 映画『ファーザー』のここが凄い

カルチャー・スポーツ

ネットで話題の「陰謀論チャート」を徹底解説&日本語訳してみた

社会

ロンドン再封鎖15週目。肥満やペットに現れ出したニューノーマル社会の歪み<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

社会

「ケーキの出前」に「高級ブランドのサブスク」も――コロナ禍のなか「進化」する百貨店

政治・経済

「高度外国人材」という言葉に潜む欺瞞と、日本が搾取し依存する圧倒的多数の外国人労働者の実像とは?

社会