世界最大の輸送機アントノフAn-225が中国でライセンス生産。2019年にも1号機

売り場をなくしたウクライナに中国が接近

 このような状況の中で、中国がアントノフが生産したAn-225に関心を寄せたのであった。An-225はもともとロシアの宇宙開発計画でソ連版スペースシャトル「ブラン」の輸送を考えて生産されたものであった。宇宙開発を急ぐ中国にとって、An-225は非常に有効な輸送機だと判断したようである。しかも、戦車や大量の兵士を目的地に輸送もできる。  ウクライナのアントノフ設計局には、スポンサー不足で70%まで出来上がっているものの未完成のまま放置されたAn-225を1機持っている。そこで、AICCはこの1機を最新システムにしてウクライナで完成させて、それを中国に送ることで合意したという。仕上げの為の費用3億ドル(300億円)はAICCが負担することになっているという。そして、中国ではアントノフから渡されたその設計図をもとにライセンス生産を開始する予定で、その1号機の完成を2019年に予定しているという。(参照:『Defensa.com』) <文/白石和幸 photo by Aero Pixels on flickr(CC BY-SA 2.0) > しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営する生活。バレンシアには領事館がないため、緊急時などはバルセロナの日本総領事館の代理業務もこなす。
しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営から現在は貿易コンサルタントに転身
1
2
バナー 日本を壊した安倍政権
新着記事

ハーバービジネスオンライン編集部からのお知らせ

政治・経済

コロナ禍でむしろ沁みる「全員悪人」の祭典。映画『ジェントルメン』の魅力

カルチャー・スポーツ

頻発する「検索汚染」とキーワードによる検索の限界

社会

ロンドン再封鎖16週目。最終回・英国社会は「新たな段階」に。<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

国際

仮想通貨は“仮想”な存在なのか? 拡大する現実世界への影響

政治・経済

漫画『進撃の巨人』で政治のエッセンスを。 良質なエンターテイメントは「政治離れ」の処方箋

カルチャー・スポーツ

上司の「応援」なんて部下には響かない!? 今すぐ職場に導入するべきモチベーションアップの方法

社会

64bitへのWindowsの流れ。そして、32bit版Windowsの終焉

社会

再び訪れる「就職氷河期」。縁故優遇政権を終わらせるのは今

政治・経済

微表情研究の世界的権威に聞いた、AI表情分析技術の展望

社会

PDFの生みの親、チャールズ・ゲシキ氏死去。その技術と歴史を振り返る

社会

新年度で登場した「どうしてもソリが合わない同僚」と付き合う方法

社会

マンガでわかる「ウイルスの変異」ってなに?

社会

アンソニー・ホプキンスのオスカー受賞は「番狂わせ」なんかじゃない! 映画『ファーザー』のここが凄い

カルチャー・スポーツ

ネットで話題の「陰謀論チャート」を徹底解説&日本語訳してみた

社会

ロンドン再封鎖15週目。肥満やペットに現れ出したニューノーマル社会の歪み<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

社会

「ケーキの出前」に「高級ブランドのサブスク」も――コロナ禍のなか「進化」する百貨店

政治・経済

「高度外国人材」という言葉に潜む欺瞞と、日本が搾取し依存する圧倒的多数の外国人労働者の実像とは?

社会