エキナカ狭小店舗で「リアル×ネット」の融合を目指す!? アシックスが品川に小さな旗艦店を出したワケ

 狭いながらも、幅広い商品を少しずつ取り揃えるのではなく、「1つの旬なテーマに沿った商品展開」を極めることで、店舗の狭さを感じさせないラインナップにするとともに、客の目を惹くような店づくりとして「立ち寄ってみたくなる店舗」を目指したかたちだ。もちろん、販売される商品の多くが「期間限定商品」となることも立ち寄りたくなる魅力の1つであろう。今後は、店舗の外観やカラーリングもテーマ毎に一新していく予定だという。  なお、都心駅への出店ということを反映して、都心ランナーにオススメのランニングウェアーやランニングシューズ、ジム通いにも便利なトレーニングシューズ、そして、品川店限定Tシャツなどは常時販売されるという。

リアル×ネット融合の実験店-狭小店舗からECサイトへの誘導目指す

店内掲示。リアル店舗にネットの”気軽さ”を取り込んだ買い物スタイルを提案するという

 また、狭小店舗で出店した理由としては、「リアル店舗とネットショップを融合させる」という、実験的な販売に取り組むという目的もあるという。  アシックスステーションストア品川では、Panasonicの技術を活用した「光ID」を国内の常設小売店舗で初めて導入。店舗外壁やレジ裏など3ヶ所に設置されたASICSの看板を専用アプリで読み込むことで、即座に同社のECサイト(ネットショップ)にアクセスできるだけでなく、店内の商品情報の表示や、コーディネートの提案を受けることもできるほか、店内のデジタルサイネージからのその場での商品注文もできるという。  アシックスでは、このようなリアルとネットとの融合型店舗は初めてで、同店は、品揃えの限られた狭小店舗であっても、品揃えの豊かなネットショップで補完することができるか否かを調査するための、いわば実験販売を行うべく生まれたものだと言える。
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「品川駅ホーム」という立地の真意
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